アメリカが1セント(ペニー)硬貨の製造を廃止!200年以上の歴史に幕

アメリカが1セント(ペニー)硬貨の製造を廃止!200年以上の歴史に幕

アメリカで1セント硬貨の製造が廃止されたって本当?
なぜ1セント硬貨が廃止されるの?
アメリカで硬貨が廃止されるのはこれが初めて?

 

AP通信によると、2025年11月12日、フィラデルフィアの米国造幣局は200年以上の歴史を持つ1セント(ペニー)硬貨の製造を終了したそうです。

ドナルド・トランプ大統領が財務省に対し、2025年2月に1セント硬貨の製造中止を命じてから約9ヶ月後のこととなります。

 

米国財務長官のブランドン・ビーチ氏は、硬貨の製造終了を記念するイベントで、最後の1セント硬貨に正式に刻印を施しました

 

今回は、2025年に1セント硬貨の製造が中止されたことについて、その理由や今後の影響を、PEOPLE誌の記事から紹介します。

 

アメリカが1セント(ペニー)硬貨の製造を廃止!200年以上の歴史に幕ざっくり言うと
  • トランプ大統領が財務省に命じ、2025年11月に1セント(ペニー)硬貨の製造が廃止に
  • 1セント硬貨廃止の大きな理由は、製造コストが額面を上回ること
  • 製造廃止はするものの、流通している1セント硬貨はこれまで通り使用できる
  • これまでにもアメリカはいくつかの硬貨を製造廃止している
  • 店舗などで現金取引でのお釣り不足が懸念されるが法改正で価格を5セント単位にする可能性が大きい

1セント硬貨の製造を中止した理由とは

1セント硬貨の製造を中止した理由とは

1セント硬貨の製造を中止した最も大きな理由は、1セント硬貨を1枚製造するにあたってかかるコストが額面を大きく上回ることです。

トランプ大統領は、2025年2月「米国はあまりにも長い間、文字通り2セント以上もかかる1セント硬貨を鋳造してきた。これはあまりにも無駄だ!」と述べている旨をNBCニュースが報じています。

 

米国造幣局の2024年の報告書によると、1セント硬貨と5セント硬貨は19年連続で製造コストが額面を上回っているとのこと。

 

ニューヨーク・タイムズ紙の記事によれば、控えめに見積もってもアメリカ国内には約2400億枚もの1セント硬貨が存在しているそうです。

しかし、そのほとんどが需要に見合うほどは使用されていないとか。

使用されず家に貯めこまれる→流通不足→追加生産の負の無限ループにおちいっていると言っても過言ではないでしょう。

 

実際、1セント硬貨の製造にかかるコストは、米国造幣局の報告によると1枚約3.69セントだそうです。

また、1年にかかる1セント硬貨の製造コストはトータルで約1億1700万ドルに達したとの報告もあります。

 

ちなみに、5セント硬貨の製造コストは約13.78セント、10セント硬貨の製造コストは約5.80セント、25セント硬貨の製造コストは約14.70セントかかるそう。

監修者 葉山満

5セント硬貨の製造コストもなかなかのものですね。5セント硬貨の製造中止もそう遠くないのかもしれません。

 

流通している1セント硬貨はどうなる?

流通している1セント硬貨はどうなる?

製造中止にはなるものの、現在も既存の1セント硬貨は市場に数多く存在します

それら既存の1セント硬貨はどうなるのでしょう?

 

USAトゥデイ紙によると、既存の1セント硬貨は「永久にその価値を維持する」とのことです。

米国財務長官のブランドン・ビーチ氏は、硬貨の製造終了を記念するイベントで、「本日、銅製の1セント硬貨は廃止となりますが、1セント硬貨は引き続き法定通貨として有効です。ぜひ1セント硬貨をご利用ください。」と述べています。

 

廃止について検討したのはトランプ大統領が最初ではない

廃止について検討したのはトランプ大統領が最初ではない

トランプ大統領就任中に1セント硬貨が廃止されたものの、1セント硬貨廃止についてはトランプ大統領就任よりも前から議論されてきたことです。

 

ニューヨーク・タイムズ紙によると、ウィリアム・E・サイモン元財務長官は、約半世紀前に議員たちに対し、1セント硬貨の廃止をできるだけ早く検討するよう懇願していたといいます。

当時の財務省の報告書では、1セント硬貨は遅くとも1980年までに廃止されるべきだ、と言われていたとか。

 

アリゾナ州選出のジム・コルベ下院議員は1989年にルイジアナ州選出のジム・ヘイズ下院議員と協力して、価格を最も近い5セント単位に四捨五入することを義務付ける「価格四捨五入法案」を提出したそうです。

しかし、この法案は可決されずに終わりました。

 

バラク・オバマ元大統領も、在任中に1セント硬貨の無駄遣いを認め、「この硬貨は米国政府が抱えるより大きな問題のいくつかを象徴する良い比喩だ」と述べたといいます。

「うまく機能しないものをなくすのは非常に難しい」とオバマ元大統領は述べ、1セント硬貨を廃止するためには「立法措置が必要になる」と説明しました。

 

1セント硬貨はアメリカで最初に廃止された硬貨?

1セント硬貨はアメリカで最初に廃止された硬貨?

今回の1セント硬貨が、アメリカにおいて最初に硬貨を廃止した事例ではありません

アメリカはこれまでも、法律で認可硬貨のリストから削除するもしくは流通硬貨としての製造を中止する、という2通りの方法で硬貨を廃止してきました。

 

法改正によって廃止されたものとしては、1857年に0.5セント硬貨、また、1930年に2.50ドル金貨が廃止されています。

 

また、財務長官は米国造幣局に対し1ドル硬貨の製造の一時停止を求めており、現在は収集品としての1ドル硬貨しか製造されていません

 

監修者 葉山満

1ドル硬貨も既に流通用の硬貨は製造停止になっている事実は意外だったのではないでしょうか?

 

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1セント硬貨の製造廃止により起こる影響とは?

1セント硬貨の製造廃止により起こる影響とは?

それでは、1セント硬貨の製造廃止により起こる影響とはどのようなものでしょうか。

 

ニューヨーク・タイムズ紙によると、ここ数ヶ月で1セント硬貨の生産量が減少したため、多くの企業や小売店が、お客にお釣りを用意できないことに困っているそうです。

一部の企業は自主的に商品価格を5セント単位に切り上げる措置をとっていて、新たな法案が可決されれば、現金取引の金額は5セント単位に切り上げられることになるといいます。

 

まとめ

今回は、2025年11月にアメリカの1セント(ペニー)硬貨の製造が廃止されたことについて、その理由と影響について解説しました。

1セント硬貨は製造コストが額面以上かかる上に、あまり流通していないことが長年懸念されてきました。

トランプ大統領が命じて製造廃止が決定しましたが、1セント硬貨の廃止については50年以上も議論されています

製造は廃止されたものの、現行の1セント硬貨は使用できますし、これまでもアメリカはいくつかの硬貨を廃止してきた実績もあり、大きな混乱を生じる心配は無いでしょう。

監修者 葉山満

製造中止を受けて、コインコレクターの間ではすでに最終製造分の1セント硬貨が高額で取引されています。

こういった現行のコインに関するニュースについても、今後ご紹介していきますね。

アメリカが1セント(ペニー)硬貨の製造を廃止!200年以上の歴史に幕まとめ
  • トランプ大統領が財務省に命じ、2025年11月に1セント(ペニー)硬貨の製造が廃止に
  • 1セント硬貨廃止の大きな理由は、製造コストが額面を上回ること
  • 製造廃止はするものの、流通している1セント硬貨はこれまで通り使用できる
  • これまでにもアメリカはいくつかの硬貨を製造廃止している
  • 店舗などで現金取引でのお釣り不足が懸念されるが法改正で価格を5セント単位にする可能性が大きい

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