2023年5月、NGCがライブストリーミング形式のECサイト(ライブコマース)、Whatnotと提携し、ライブ配信を行うというニュースが発表されました。
アンティークコインなどを鑑定する機関であるNGCと、Whatnotとの連携には、一体どのようなことが期待できるのでしょうか。
今回は、NGCとWhatnotの提携ニュースについて概要を紹介するとともに、Whatnotとは一体どういったサイトなのか、提携によってどのようなことが期待できるのか、を解説します。
Whatnotのライブストリーミング参加方法も紹介するので、今回のニュースについて詳しく知りたい方はぜひ参考にしてくださいね。
- 2023年5月にNGCとWhatnotが提携し、ライブ配信を実施
- NGCの舞台裏などを紹介し、Whatnot専用スラブケース入りのコインを販売
- NGCの最も大きな目的は、コイン収集への間口を広げること
- 残念ながらWhatnotは日本への発送に現在対応していない
目次
NGCとWhatnotが提携しコイン収集をもっと身近に
NGCとWhatnot提携のニュースについて解説します。
- コイン鑑定機関のNGCがライブ配信を行いながら販売ができるプラットフォームWhatnotと提携
- 2023年5月11日にNGCの舞台裏や希少コインについてなどをライブ配信
- 同年8月10日にも再びライブ配信が行われた
アンティークコイン鑑定機関のNGCは、ライブストリーミングプラットフォーム、Whatnotと提携することを2023年に発表しました。
NGCはWhatnotにて、米国東部標準時の2023年5月11日16時より、アンティークコインについてのライブ配信を開始するとし、NGC本部のあるフロリダ州サラソタから配信が行われることに。
ライブ配信の内容は、NGCの舞台裏を紹介したり、鑑定室の見学ツアーや主要メンバーへの独占インタビューをしたり、といったものです。
また、希少なコインの数々についての紹介もありました。
長年アンティークコインのコレクションをたしなんでいる人にとっても、アンティークコインやコイン収集にこれから参入したい、という人にとっても、興味深いライブ配信であったことは間違いありません。
また、同年8月10日15:30(米国東部標準時)には、2回目のライブ配信も行われ、人気を博しました。
監修者 葉山満
NGCの舞台裏や希少コインが見られる機会だったので、アンティークコインファンにはたまらない内容だったに違いありません。
また、人気のあるライブストリーミングプラットフォームとの提携により、アンティークコインに興味のある人が増えたかもしれませんね。
NGCとは
ここで、NGCについて簡単にご紹介します。
- コインの第三者格付けを行う鑑定機関
- 1986年に創設されPCGSに並び世界で最も信頼されているコイン鑑定機関のひとつ
- NGCはコイン収集業界の拡大に注力している
NGCは、アメリカのフロリダ州を拠点とする、アンティークコインの第三者格付けを行うための鑑定機関です。
1987年に創設されており、1986年創設の鑑定機関であるPCGSと並び、世界で最も信頼のおけるコイン鑑定機関のひとつと言われています。
NGCが鑑定し、グレーディングしてNGC専用のスラブケースに入れられたコインは非常に真正性が高いとして、コレクター間で安心して取り引きされています。
アンティークコインを鑑定するメリットと重要性を解説!【NGCとPCGS】
NGCはかねてよりコイン収集業界をより拡大することに注力しています。
例えば、これまでコインには1から70の数字でグレードを表すシェルドンスケールが適用されていましたが、NGCは2024年から新たに1から10までの数字で表す新しいグレーディングも使用することを発表しました。
これは、コミックやトレーディングカードなど、多くの新しいコレクション商品が1から10までの数字でグレーディングされることを受けてのことです。
より多くの人にコイン収集を知ってもらい、親しんでもらいたいという動きをNGCは見せています。
Whatnotとは
Whatnotは、まだあまり日本では馴染み深いサービスとは言えませんが、現在非常に勢いのある「ライブコマース」プラットフォームです。
アメリカのカリフォルニア州に拠点を置いています。
- ライブ配信をしながら商品をオンライン販売するためのプラットフォーム
- トレーディングカードやスニーカーなどさまざまな商品を取り扱う
- 出品者の審査は非常に厳しい
ライブコマースとは、ライブ配信で紹介した商品をオンラインで販売するやり方や、そういった販売方法ができるプラットフォームのことです。
こうした販売方法は、これまでinstagramなどのライブ配信が行えるSNSで商品紹介が行われ、他のECサイトへの誘導を行う、という形が一般的でした。
しかし、ライブ配信とECサイトが分かれているとライブ視聴がスムーズに購入までつながらないというケースも。
そこで、Whatnotはひとつの画面でライブ配信も商品購入も行える便利なプラットフォームとして登場したのです。
Whatnotが取り扱う商品は、トレーディングカードなどの収集品からコミック、ファッション、スニーカーなど多岐にわたります。
出品者の審査は非常に厳格に行われており、安全性が高いことも特徴です。
現在Whatnotのトップセラーの中には、年間8桁ドルもの収益をあげている人も存在するほど、Whatnotは非常に注目を集めるコンテンツのひとつとなっています。
また、ベンチャー企業のAndreessen Horowitz、YC Continuity、CapitalGなどから投資を受け、Whatnotの総市場額は37億ドルとなっています。
監修者 葉山満
NGCとWhatnotの提携について気になることを解説!
アンティークコイン収集業界に新たな風を吹き込む、NGCとWhatnotの提携。
この2つのサービスの提携について、気になることを解説します。
- コイン収集人口の拡大が見込めることや、世界各地からNGCの舞台裏などが見られることがメリット
- Whatnotで販売されるNGCのコインは、特性のスラブケースに入れられている
- Whatnotはアプリダウンロードで簡単に登録でき、ライブ配信は見られるが、現在のところ日本への発送には対応していない
どのようなメリットがある?
まず、NGCとWhatnotの提携によりどのようなメリットがあるか、ということですが、これには下記のようなメリットが考えられます。
- コイン収集人口の拡大
- 普段あまり知ることのないNGCの舞台裏やメンバーについて知れる
- 世界各地からNGCが紹介するコインをリアルタイムで見られる
まず、NGCがWhatnotとの提携でもっとも期待している「コイン収集人口の拡大」。
Whatnotはトレーディングカードなどの比較的新しい収集アイテムを多く取り扱っています。
今までコイン収集に興味の無かった人からコインへの関心を集めることで、コインを収集する人の数が増え、より業界を発展させられる、というメリットが期待できます。
また、元々コイン収集をしている人でも、NGCの舞台裏や、鑑定家などの様子を知ることで、よりNGCへの理解が深まるでしょう。
そして、Whatnotを通して、どこからでもNGCのライブ配信を見られることも、コインコレクターにとっては大きなメリットと言えるでしょう。
Whatnotで購入するコイン、何が違う?
Whatnotで購入できるNGCのコインは、特別なスラブケースに入れられています。
スラブケースにはWhatnotのアイコンが大きくあしらわれ、「Only on Whatnot」という文字が書かれています。
また、初めてのWhatnotでのライブの際は、目玉商品として、アメリカのイノベーション1ドル金貨、ペンシルベニア州とニュージャージー州のものが出品されました。
その他にも数多くのコレクター垂涎のコインが出品され、WhatnotのNGCアカウントでは累計672もの商品が取引成立しています。
どうやったら参加できる?
WhatnotでNGCのライブ配信に参加するためには、まずWhatnotにログインする必要があります。
まず、Whatnotの公式サイトから、スマートフォンアプリをダウンロードしましょう。
会員登録は、GoogleアカウントやFacebookアカウントを使えば簡単にできます。
ただし、残念ながら2024年1月現在、日本の住所へはWhatnotで購入したものを送ってくれないようです。
商品購入代行サービスを利用したり、アメリカ在住の友人宅などを登録したりして購入手続きをする必要があります。
NGCのライブ配信は、こちらからNGCのアカウントをフォローすれば開催時に見られます。
Paypalが登録できるため、ライブ配信を見ながらの購入も可能と思われますが、日本に直接発送してもらえないことは最大のネックと言えます。
監修者 葉山満
まとめ
今回は、2023年5月に発表されたNGCとWhatnotの提携について解説しました。
ライブ配信を行いながら商品を販売するライブコマース専用のプラットフォーム、Whatnot。
そんなWhatnotと由緒あるコイン鑑定機関であるNGCがタッグを組むことにより、よりコイン収集を多くの人に身近に感じてもらえるようになるのではないでしょうか。
NGCによる大規模なライブ配信は、2024年1月現在、2023年5月11日と8月10日の2回ですが、これからも積極的にライブ配信を行っていくと思われます。
- 2023年5月にNGCとWhatnotが提携し、ライブ配信を実施
- NGCの舞台裏などを紹介し、Whatnot専用スラブケース入りのコインを販売
- NGCの最も大きな目的は、コイン収集への間口を広げること
- 残念ながらWhatnotは日本への発送に現在対応していない