アンティークコインの一つ、ドラクマコイン。
ドラグマコインを簡単に言うなら、古代ギリシャで実際に使われていたアンティークコインです。
古代コインの代表ともいえるドラクマコインを紹介します。
ここではドラグマの歴史や価値を紹介しつつ、ドラグマ金貨を購入できるアンティークコイン専門店も紹介します。
また、ギリシャの歴史に触れることで、ドラクマコインの繁栄や復活、そして消滅までの流れが理解できると思います。
- ドラクマは古代ギリシャで使われていた通貨の単位
- レディア王国から広まった硬貨をもとに発行された
- 購入するなら「アンティークコインタウン」「ユニバーサルコイン」「コインパレス」「野口コイン」
税金や経済状況に強いアンティークコイン投資。おすすめ金貨や節税ポイントを徹底解説
ドラクマ金貨って何？基本情報を解説
ここではドラクマコインについての基本を解説します。
ドラクマは古代ギリシャで使われていた通貨の単位です。
オスマン帝国の侵略のため、一時期は使用していなかったですが、独立を経てドラクマが復活し、ギリシャがEUに加盟するまで使われていました。
- ドラクマは昔使われていたギリシャのお金の単位
- 紙幣もある？ドラクマの歴史を解説
ドラクマは昔使われていたギリシャのお金の単位
古代ギリシャの硬貨は紀元前7世紀に小アジア西岸に栄えたレディア王国から伝わりました。
そして紀元前6世紀に発行を開始しました。
当時の硬貨は、いるか型や矢じり型で、現在のような円形ではありませんでした。
しかし、日常生活で使うための硬貨ではなく、あくまでも貿易で用いるための硬貨だったのでそこまで影響はありませんでした。
紀元前4世紀にアレクサンドロス大王が即位し、テトラドラクマ銀貨、少額の青銅貨を発行しました。
これがきっかけで貿易としての硬貨から、日常生活のための硬貨に進化しました。
このタイミングでドラクマという単位が誕生しました。
古代のドラクマ
ドラクマという名前は「ドゥラットー（ギリシア語: δράττω）」という日本語で「つかむ」を意味する動詞が由来です。
紀元前6世紀以降、アテネで発行された四ドラクマ硬貨は、アレクサンドロス大王以前のギリシア世界で最も広く用いられた硬貨の1つです。
この時代に使われた4ドラクマ硬貨はフクロウが用いられていることからフクロウを意味する「グラウカイ（ギリシア語: γλαῦκαι）」と呼ばれていました。
出典：ユニバーサルコイン
また、表面には知恵、芸術、工芸、戦略を司るギリシア神話の女神、アテナが刻まれています。
出典：ユニバーサルコイン
アテナはギリシャ神話に登場するオリュンポスの十二神の1柱で知恵、芸術、工芸、戦略を司る女神です。
当時は都市の守護女神として崇められていました。
また、フクロウも知恵のシンボルとされており、4ドラクマ硬貨は知恵を司るアテナと知恵のシンボルのフクロウが刻まれています。
当時の大王、アレキサンダー大王が東方遠征の後、ドラクマ硬貨はアレキサンダー大王が征服した中東諸国(主にペルシアなど)で広く流通するようになりました。
アレキサンダー大王の部下たちの諸国でもドラクマ金貨は引き継がれ、プトレマイオス朝エジプトでも使われました。
中東諸国で用いられていた通貨単位であったディルハム（アラビア語: درهم）もドラクマの名に由来するものであることがわかっています。
ディルハム通貨は現在でもモロッコとアラブ首長国連邦で採用されています。
また、アルメニアのドラムという通貨単位もドラクマに由来しています、
このように、ドラクマが与えた影響は現代でも受け継がれています。
紀元前3世紀以降はローマ領の地域でもドラクマ金貨が流通しました。
ドラクマ金貨は長期間にわたって広大な地域に流通していたため、現代の貨幣価値への換算は非常に難しいです。
しかし、現在の研究では紀元前5世紀の1ドラクマは、1990年の25ドルに相当とされています。
近代・現代のドラクマ
ギリシャは東ローマ帝国やオスマン帝国に支配されていた時期があるが、1832年にギリシャ独立戦争によって、独立した。
このタイミングで通貨としてのドラクマが復活します。
そして1868年にギリシアはラテン通貨連盟に加盟することで、ドラクマは1フランス・フランと同じ価値であることが定められました。
1941年から1944年にかけてのナチス・ドイツがギリシャを占領していたときはハイパーインフレーションが発生したことで、ドラクマの価値は急激に下がり、ほぼ無価値になります。
1944年にはナチス・ドイツ占領下で新ドラクマへの切り上げ（デノミネーション）が行われました。
デノミネーションは通貨の単位の切り下げ、切り上げ、変更のことを言います。
インフレによって表示金額が大きくなることで、生活に支障をきたす場合に発動します。
今回の場合、ドラクマを1/500億したものを新1ドラクマとしました。
そうすることで紙幣や硬貨で表示される額を少なくすることができます。
しかし1新ドラクマは500億旧ドラクマにあたるという杜撰なもので、そこまで効果はありませんでした。
1953年にギリシャは疲弊した経済を立て直すべく西側諸国の一員としてブレトン・ウッズ体制に加わります。
ブレトン・ウッズ体制は第二次世界大戦の遠因にもなった、保護貿易や競争的為替相場切り下げを反省し、国際貿易の自由化と経済成長、雇用促進を目的として創設された国際経済体制のことを言います。
それに伴って1954年に、改めて旧ドラクマから新ドラクマへの切り上げが行われ、換算は新1ドラクマに対して旧1000ドラクマです。
そして新30ドラクマに対して1アメリカ合衆国ドルという換算が行われることになりました。
図解すると以下のようになります。
旧1,000ドラクマ = 新1ドラクマ
新30ドラクマ = 1アメリカ合衆国ドル
旧30,000ドラクマ = 1アメリカ合衆国ドル
1973年にブレトン・ウッズ体制が廃止されると、ドラクマの価値は下がり続けてしまい、2000年には1アメリカ合衆国ドルが400ドラクマになっていました。(ブレトン・ウッズ体制は固定相場制)
2001年1月1日にギリシャが欧州連合(EU)に加入したことで、ドラクマからユーロに切り替わりました。
紙幣もある？ドラクマの歴史を解説
ドラクマの歴史は紀元前から遡ります。
時系列で説明します。
このタイミングでフェニックス(通貨の単位)と入れ替わる形でドラクマが復活します。
この時系列のように、ドラクマは古代ギリシャのものと、独立してからのものでかなり変わります。
古代ギリシャは硬貨のみでしたが、独立したあとは硬貨だけでなく、紙幣も発行されています。
出典：LovelyPlanet
ドラクマ金貨の歴史を紹介
ドラグマ金貨には長い歴史があります。
レディア王国で作られた硬貨が古代ギリシャに普及し、中国、アジアへと伝わっていきました。
この章ではその流れを紹介します。
- 世界最古のアンティークコインを作った国はレディア
- 古代ギリシャ、古代ローマに普及
- 日本に伝わったのはいつ頃？
世界最古のアンティークコインを作った国はレディア
今までに発見されたアンティークコインの中で、最も古いアンティークコインは古代レディア王国で作られたエレクトラム金貨と言われています。
この金貨は金73％、銀27％の合金でできており、ライオンの頭部と硬貨の価値が刻印されています。
これが世界最古のアンティークコインです。
出典：コインパレス
レディア王国は商業が発達しているイオニア地方と隣接しており、当時多くの国々が貿易に使用していたエーゲ海に面していたこともあり、交易が発達してきました。
このタイミングで、エレクトラム硬貨が古代ギリシャ、ローマへと広がっていきました。
古代ギリシャ、古代ローマに普及
レディア王国と貿易を行っていた古代ギリシャに硬貨が普及します。
このときに古代ギリシャのアテネで発行された硬貨がドラクマ銀貨です。
ドラクマ銀貨のひとつ、テトラドラクマ銀貨は特に有名で表面にアテナ、裏面にフクロウが描かれていることが特徴です。
また、同時期にローマ帝国にも硬貨が普及され、ソリドゥス金貨を鋳造し、発行しました。
この硬貨はローマ帝国の領土で爆発的に流通し、商業の活発化に貢献しました。
紀元前8世紀頃には中国でも金属を活用した硬貨の鋳造を開始します。
その後も多くの国々で金属を用いた硬貨が鋳造、発行されるようになり、貨幣や硬貨を中心とした経済が広がります。
日本に伝わったのはいつ頃？
7世紀末の日本は、中国の唐の制度を採用し、強力な中央集権国家成立を目指していました。
このときに誕生したのが、日本最古の貨幣として有名な和同開珎です。
しかし、1998年に飛鳥池遺跡から富本銭が出土しました。
7世紀後半に発行されたことは判明していますが、貨幣として使われていたかが未だわかっていません。
708年から963年の間に日本は12種類の貨幣を発行しており、皇朝十二銭と呼ばれています。
しかし人々に受け入れられなかったこと、貨幣の質が落ちたことなどから958年発行の乾元大宝を最後に銭貨は発行されませんでした。
ドラクマコインの価値や相場を3種類解説
この章では実際に使われたドラクマコインを紹介します。
ドラクマコインは古代コインに分類され、ひび割れていたり、一部曲がっていることが特徴です。
機械ではなく、手で叩いて作っていた時代なので、こればかりは仕方ないです。
そのため、ドラクマコインをはじめとした古代コインに興味を持った人は今のコインではなく、凹凸が激しいコインをイメージすると良いでしょう。
- 古代ギリシャ アテナとフクロウ テトラドラクマ銀貨
- 古代ギリシャ テッサリア・ラリッサ ドラクマ銀貨
- 古代ギリシャ シチリア島・シラクサ ドラクマ銀貨
古代アテネ アテナとフクロウ テトラドラクマ銀貨
出典：ユニバーサルコイン
古代ギリシャで発行されたドラクマコインです。
テトラは4を意味するため、このコインは4ドラクマ分の価値があります。
紀元前5世紀以降は銀山を保有するアテナイで鋳造、発行していました。
表面はアテナ、裏面はフクロウが描かれたテトラドラクマ銀貨のデザインは2世紀以上変わりませんでした。
アレクサンドロス3世の軍がテトラドラクマ銀貨を世界に広めたことから、インドやイランでも使われていました。
現在では10万円前後で取引されていますが、状態を気にしなければ3～5万円で購入できます。
古代ギリシャ テッサリア・ラリッサ ドラクマ銀貨
出典：ユニバーサルコイン
テッサリアとはギリシャ中部に存在する地域の一つで、ラリッサはギリシャ中部に存在する都市です。
テッサリア地方の他の都市と貨幣を共有しなくなったことがきっかけで鋳造されました。
表面にはニンフのラリッサというギリシャ神話に登場する娘が描かれ、裏面にはテッサリア地方のシンボルとされる馬が描かれています。
2019年に行われた第50回日本コインオークションにて、24,000円で落札されています。
出典：日本コインオークション
古代ギリシャ シチリア島・シラクサ ドラクマ銀貨
出典：ユニバーサルコイン
シラクサとは、イタリアのシチリア島の南東部に存在する都市のことです。
紀元前6世紀頃は、シチリア島の都市の中で最も繁栄した都市国家でした。
当時のシチリア島は、自然に恵まれており、商業、農業共に発展していました。
しかし、銀を産出できなかったため、スペインと海上貿易を通じて銀を獲得していたとされています。
コインの表面にはギリシャ神話に登場するニンフという精霊と4頭のイルカが描かれ、裏面には騎乗する男性兵士の姿が描かれています。
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ユニバーサルコインレビュー
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やはり銀座に店を構えるだけあって、サービスも充実しているなっていう印象でした。
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コインパレス
コイン投資ブログ
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コインパレス基本情報
| 会社名 | コインパレス |
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| 代表取締役 | 安井将弘 |
| ロゴ |  |
| 所在地 | 兵庫県神戸市中央区熊内橋通7-1-13 神戸芸術センター30階 |
| 公式サイト | https://www.coinpalace.jp |
コインパレスに関する詳しい紹介は「コインパレスの評判・口コミを徹底解説！アンティークコインの取り扱いは？」で行っています。
気になった方は是非参考にしてください。
コインパレスの評判・レビューを徹底解説！銀貨などアンティークコインの取り扱いは？
コインパレスレビュー
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野口コイン
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野口コイン基本情報
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野口コインの評判は？どんな銀貨や金貨を売ってる？野口コインについて徹底解説！
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ドラクマ金貨まとめ
いかがでしたか。
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ではまとめます。
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アンティークコイン投資家
葉山満
自身のビジネススキルを活かし株式・不動産・FX・事業投資など、いずれの投資で第一線で活躍。 現在、世界中で開催されるオークションや現地のコインディーラーとのコネクションを生かし、コインの仕入れ、卸しを行う。 また、自らの経験を基にyoutubeチャンネル"コイン投資の鬼はやまん"の配信、著書「アンティークコイン投資 解体新書」を出版。その他セミナーやスクール、メディアを通してアンティークコイン投資の普及に努めている。 【アンティークコイン投資家葉山満公式HP】
