近年、投資や資産防衛として価値があると言われているアンティークコイン。
その中でもイギリスのアンティークコインが特に注目されています。
有名なウナ&ライオンもイギリスのアンティークコインの1つです。
この記事ではなぜイギリスのアンティークコインは注目されるのか、今後も伸び続けるのかを調べました。
購入を検討している人、イギリスのアンティークコインについて知りたい人はこの記事を参考にしてください。
- 多くのイギリスのアンティークコインは当時の女王や王が描かれている
- 長期運用を計画している人におすすめ
- 希少性やデザインを気にする人におすすめ
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目次
イギリスのアンティークコインの特徴
イギリスのアンティークコインと言ったら、美しい女王や勲章、冠が描かれていることが特徴です。
最近発行されたアンティークコインでも、若かりし頃のエリザベス女王や、今のエリザベス女王など様々なエリザベス女王が描かれています。
出展:ユニバーサルコイン
例えば上記のコインは1953年6月に即位したエリザベス女王の若かりし頃をデザインしたアンティークコインです。
目や髪の毛は勿論、頭につけている冠も忠実に描かれています。
頬のあたりも若々しくデザインされています。
出展:ユニバーサルコイン
上記はダイアナ妃のアンティークコインの裏面に描かれている現在のエリザベス女王の横顔です。
若かりし頃のエリザベス女王とは違い、力強さが前面に押し出されていることがわかります。
目のシワやほうれい線なども忠実に再現されていることがわかります。
エリザベス女王に限らず、昔からイギリスは女王や王に対して深く尊敬し、裏面のデザインとして採用され続けました。
そのため、イギリスのアンティークコインのほとんどは、時の女王や王、冠などが描かれていることが多いです。
イギリスのアンティークコインに注目すべき3つの理由とは?
アンティークコインで有名な国といったらイギリスです。
多くの人々がイギリスのアンティークコインに注目した理由は、投資において注視すべき希少性、デザイン、人気の3つの要素を持っているからです。
それぞれの理由に関して、順に解説します。
- 希少性
- デザイン
- 人気
イギリスのアンティークコインの希少性
イギリスのアンティークコインの歴史は17世紀に遡ります。
1663年にノーブルやクラウン、ローレルなどの雑多な金貨を統一するために作成。
その50年後にあたる、1713年に1ギニーに21シリングの価値があると定められました。
アフリカ・ギニアで産出された金を用いて鋳造、生産された5ギニー硬貨は当時のイギリスの繁栄や歴史を凝縮した1枚とされ、現在でも高値で取引されています。
また、5ギニー硬貨は本物の金を用いていたこと、使用用途の少なさにより、発行枚数が少なく、圧倒的な希少性があります。
1692年 ウィリアム&メアリー 5ギニー金貨
出展:コインパレス
例えば1692年に鋳造された5ギニー硬貨は、状態が悪くても3000万円前後で取引されています。
表面にヒビが入っていても2000万円以上で取引されている事例があり、希少性がいかに重要かが理解できます。
イギリスのアンティークコインのデザイン
イギリスのアンティークコインは当時の女王や王が描かれていることが多く、そのクオリティの高さに魅了される人もいます。
世界で一番美しいとされるウナ&ライオンもイギリスのアンティークコインです。
1839年 ウナ&ライオン 5ポンド金貨
出展:コインパレス
ウナ&ライオン5ポンド金貨に描かれている女王は1819年に生まれ、1837年に即位したヴィクトリア女王です。
ヴィクトリア女王の髪や、ライオンのたてがみ、服のシワも忠実にデザインされています。
このアンティークコインに限らず、イギリスのアンティークコインのデザインは細部まで忠実に再現され、1つ1つの凹凸がはっきりしていることが特徴です。
イギリスのアンティークコインの人気
イギリスのアンティークコインは前述した希少性やデザイン、歴史など、魅力を感じる要素が多いです。
アンティークコインの知名度が上がると、ウナ&ライオンをはじめとする多くのイギリスのアンティークコインの相場が上がりました。
出展:コインパレス
上記のグラフはウナ&ライオン5ポンド金貨の相場の変化を表しています。
以前は500万円前後で取引されていたのに対し、2019年以降は1000万円以上で取引されています。
こうした価値の急騰を受け、多くの投資家がイギリスのアンティークコインに注目した結果、大人気になりました。
イギリスのアンティークコインの今後は?停滞期に突入!?
ここまで、イギリスのアンティークコインが注目すべき理由を解説しました。
しかし、実際にイギリスのアンティークコインを買うべきでしょうか?
結論から申し上げますと資産防衛や長期的な運用をする人に対してはおすすめですが、それ以外の人は様子見しても良いです。
このことについて詳しく解説します。
- 直近ではまだまだ上がる
- しばらくしたら停滞期に突入!?
- イギリスのアンティークコインを買うべきか?
直近ではまだまだ上がる
近年になって様々なアンティークコインが注目され始めたため、再来年までは価値は上がり続けると思われます。
これは中国人投資家の本格的な参戦から見ても明らかです。
多くの中国語投資家が現物資産を確保するために、絵画や彫刻をオークションで落札していることをご存じですか?
絵画や彫刻の次に有名な現物資産と言ったら、アンティークコイン。
今後の中国人投資家は多くのアンティークコインをオークションで落札するでしょう。
この流れを受けて、国内でも有名なアンティークコイン専門店の一つ、ユニバーサルコインでは香港で現地オフィスを構えて営業を開始しました。
国内に限らず、海外のアンティークコイン専門店も香港や上海に現地オフィスを構え始めています。
そのため、これからもイギリスのアンティークコインが注目され、価値が上がり続けるでしょう。
以下の記事では中国に進出したユニバーサルコインについて詳しく紹介しています。
もし気になったら以下の記事を参照してください。
ユニバーサルコインの評判・口コミや基本情報を詳しく解説!しばらくしたら停滞期に突入!?
しかし、いつまでもイギリスのアンティークコインの価値が上がり続けるわけではありません。
おそらく、再来年以降に停滞期が訪れます。
その理由は投資対象として、評価不足の国が多いからです。
投資対象として、評価不足の国が多い
イギリスには人気のアンティークコインが豊富にあります。
その理由は他国のアンティークコインに比べて、イギリスのアンティークコインが非常に優秀というわけではありません。
多くの人々が注目し、情報や歴史を調べることで投資として価値がある、優れたアンティークコインが発見され続けたからです。
つまり、ウナ&ライオンに代わるアンティークコインが他国に存在するかもしれないということです。
今後はイギリスだけではなく、フランスやドイツ、日本、アメリカのアンティークコインが注目されるでしょう。
その時に、イギリスのアンティークコインの価値の成長が止まり、他国のアンティークコインが成長し始めます。
イギリスのアンティークコインを買うべきか?
資産防衛や長期的な運用をする人に対してはおすすめです。
やはり、イギリスのアンティークコインほど多くの人々から愛され、注目されているアンティークコインはないです。
そのため、他国のアンティークコインが注目されたことが原因でイギリスのアンティークコインの価値が暴落することはありません。
また、今は安いけど、時間が経つとともに価値が上がるアンティークコインもあるため、長期的な運用を考えている人にはおすすめです。
しかし、短期的な運用を計画している人にはおすすめできません。
なぜなら、前述にあるように、他国のアンティークコインが注目される日が訪れるからです。
- 中国人投資家の影響で今後も相場は上がる
- 他国のアンティークコインが注目され始めたときに、停滞期が訪れる
- 圧倒的な人気や希少性のおかげで一定の価値は担保される
- 資産防衛や長期的な運用を考えている人におすすめ
人気のおすすめイギリスのアンティークコインを5つご紹介
ここまでで、イギリスのアンティークコインを買うべきか否かを解説しました。
ここでは人気でオススメのイギリスのアンティークコインを相場と合わせて紹介します。
是非参考にしてください。
- 1839年 ウナ&ライオン5ポンド金貨
- 1999年 ダイアナ妃追悼 5ポンド金貨
- 2018年 人民代表法成立100周年記念 50ペンス金貨
- 1935年 ジョージ5世 クラウン銀貨
- 1910年 ジョージ5世 クラウン試鋳銀貨
1839年 ウナ&ライオン5ポンド金貨
出典:コインパレス
世界で一番美しいと言われるこのアンティークコインは、世界中で注目され、絶大な人気があります。
今年行われたオークションでも、1000万円近くで落札されました。
出典:日本コインオークション
これだけ人気な理由の一つに、このコインの希少性が挙げられます。
ウナ&ライオンはイギリス造幣局彫刻師のウィリアム・ウィオンによって製作されました。
このコインは1837年にヴィクトリア女王が即位したことを記念し、2年後の1839年に発行されました。
しかし、記念のコインとして発行されたため、発行枚数が400枚と極めて少ないです。
この希少性とデザインが、ウナ&ライオン5ポンド金貨に絶大な人気が集まる理由です。
1999年 ダイアナ妃追悼 5ポンド金貨
出展:ユニバーサルコイン
1997年に不慮の事故で亡くなったダイアナ妃を追悼するために発行されたアンティークコイン。
7000枚発行されたこのコインは、希少性ではなく、ダイアナ妃本人の支持とデザインに人気があります。
ダイアナ妃は生前、世界的な地雷対策キャンペーンを行ったり、エイズ患者への訪問など、多くの慈善事業を行ってきました。
彼女の活動を支持する人は、20年以上経った今でも多いです。
また、デザインもシンプルながらダイアナ妃の美しさを忠実に再現したこのアンティークコインはウナ&ライオンコインとはまた違った魅力があります。
現在では50万円で取引されていますが、今後も値上がりするでしょう。
2018年 人民代表法成立100周年記念 50ペンス金貨
出典:ユニバーサルコイン
人民代表法が成立する前は、女性に選挙権が与えられていませんでした。
1868年、イギリスのマンチェスターで女性参政権を求める運動が開始され、多くの女性がデモやストライキを行いました。
そういった運動の結果、1918年2月に人民代表法が成立。
この法律によって30歳以上の女性でかつ世帯主、世帯主の妻、5ポンド以上の不動産所有者、大卒者のいずれかを満たしている人に対して、選挙権が与えられました。
その後も議論され続けた結果、1928年に国民代表法によって、すべての21歳の女性に選挙権が与えられました。
このコインは女性に初めて選挙権が与えられた日から100年が経過したことを記念して発行されました。
現在、このコインは30万円で取引されています。
1935年 ジョージ5世 クラウン銀貨
出典:コインパレス
クラウンはイギリスの旧貨幣制度に登場する通貨で、1526年から1965年まで使われていました。
このアンティークコインは実際に使われていたこともあり、美品がかなり少ないです。
また、ジョージ5世が即位した26年後の1936年に死去されたため、他のクラウン銀貨と比べて発行枚数が少ないです。
そのため、状態が良いものでは200万円前後で取引されてます。
1910年 ジョージ5世 クラウン試鋳銀貨
出典:コインパレス
ジョージ5世クラウン銀貨には試鋳貨幣が存在し、世界でも10枚程度しかないと言われています。
試鋳貨幣とは、硬貨を発行する前にテストとして発行される硬貨のことを言います。
一般的に市場に出回ることはほとんどないため、普通のアンティークコインと比べたら相場は高くなりがちです。
このアンティークコインも例外ではなく、前述のクラウン銀貨に比べて8倍近くの1600万円で取引されています。
イギリスのアンティークコインまとめ
ここまで、イギリスのアンティークコインの特徴や歴史について解説しました。
イギリスには様々なアンティークコインがあり、その多くは何かを記念するアンティークコインでした。
長期運用を計画している人は是非購入を検討してください。
それではまとめます。
- 多くのイギリスのアンティークコインには当時の女王や王が描かれている
- 長期運用を計画している人におすすめ
- 希少性やデザインを気にする人におすすめ