富裕層を中心に有名になりつつあるアンティークコイン投資。
誰でも始めやすく、暴落の心配があまりないと評判のアンティークコイン投資ですが、注意しないと失敗してしまう可能性があります。
この記事ではアンティークコイン投資の魅力を紹介しつつ、なぜアンティークコイン投資に失敗してしまうのか解説します。
アンティークコイン投資に挑戦している人、気になっている人は必見です。
- アンティークコインの情報を把握していない
- 出所不明のアンティークコインを購入する
- 業者が勝手につけたグレードを信じる
- オークションに参加する
アンティークコイン投資っておすすめ?初心者の資産運用に向いているかメリット・デメリットを徹底解説!
目次
アンティークコイン投資とは?基本情報を解説
この章ではアンティークコイン投資の基礎知識について解説します。
アンティークコインは現物資産の1つで、金と比べて流動性が低く、暴落の心配があまりないことが特徴です。
その理由もここで解説します。
- アンティークコインは現物資産
- 金や銀との違いは流動性にあり!
アンティークコインは現物資産
投資は主に現物資産投資と金融資産投資の2種類に分類されます。
現物資産とは品物に形があり、かつ価値がある資産のことをいいます。
金や貴金属、不動産などが挙げられ、アンティークコインもこれに分類されます。
対して金融資産とは交換価値のある資産のことを言います。
例として株式や債券、投資信託が挙げられます。
金や銀との違いは流動性と希少性にあり!
現物資産投資の代表として挙げられる金や銀とアンティークコインの違いは流動性と希少性にあります。
この2つを理解しておくことで、アンティークコインが注目されている理由の1つがわかります。
流動性
金や銀と比べてアンティークコインの流動性は低いです。
それは認知度が低いこと、深い知識が必要という2つの理由があります。
アンティークコイン投資が注目されたのはここ最近の出来事なので、まだ一般に認知されていません。
また貴金属やジュエリーには見られない、歴史的価値という部分がアンティークコインでは重要な要素の1つで、その部分の知識がないとアンティークコインの取引は厳しいです。
よってアンティークコインを扱う専門店が少ないため、金や銀と比べると流動性が低く、売りたいときにすぐに売れません。
これはアンティークコイン投資の弱点の1つといえるでしょう。
希少性
ではなぜアンティークコインに注目する人はいるのでしょうか。
それはアンティークコインの希少性にあります。
金や銀は年々採掘され、市場で流通されるのに対し、アンティークコインは発行や鋳造されることはありません。
そのため、年月が経つとともにその価値は高くなります。
これは金や銀にはない、アンティークコインならではの利点です。
アンティークコイン投資のメリット
アンティークコイン投資のメリットはたくさんありますが、代表的なものは3つあります。
それは忙しくても問題ない点、希少価値が高くなる点、分散投資に適している点の3つです。
順に解説します。
- 普段忙しくても問題はない
- 年々希少性が高くなる
- 分散投資に適している
普段忙しくても問題はない
忙しくても資産の運用ができることはアンティークコインに限らず、現物資産の魅力の1つです。
アンティークコインも同様に、価格変動が緩やかという特徴があり、普段忙しい人におすすめできる理由です。
アンティークコインの価値は歴史的価値や発行枚数、状態に依存しているため、経済の影響をあまり受けません。
そして、それらの価値は年月が経つことで上昇します。
普段忙しいけど、資産運用に興味があるあなたにピッタリと言えるでしょう。
年々希少性が高くなる
アンティークコインの特徴として、「年月が経つ毎に希少性が高くなる」というものがあります。
これは「減ることはあっても増えることはない」というアンティークコインの性質が関係しています。
例えば「ウナ&ライオン金貨」を見てみましょう。
出典:コインパレス
ウナ&ライオン5ポンド金貨はヴィクトリア女王即位を記念して、1939年に400枚限定で発行されたアンティークコインです。
現在では2000万円前後で取引されており、中にはオークションにて1億円で落札されたものもあります。
このアンティークコインが火災や水害、紛失などのように現存数が減る要因は多いです。
しかし、現存数が減ったからと言って、昔にさかのぼって再生産することは不可能です。
企業によってレプリカが再生産されることはありますが、「1939年に生産されたアンティークコイン」が増えることはありません。
そのため、年月が経つ毎にアンティークコインの価値は上昇します。
分散投資に適している
分散投資とは投資する金額を分散して、様々なものに投資することを言います。
株式投資だけに限定して運用すると、経済や景気が悪化したときの損害が大きくなります。
これは株式投資に限らず、1つの投資先に集中していると、その投資先の経営や価値が悪化すると大変なことになります。
そのリスクを解消するために、多くの投資家は分散投資をしますが、アンティークコインは分散投資先としてかなり優秀です。
なぜなら、経済の影響をあまり受けないからです。
出典:ユニバーサルコイン
青線がアンティークコインの相場の推移です。
2008年に発生したリーマンショックのときに現物資産の価値が上昇し、金融資産は暴落しました。
その中でも金や銀の相場は不安定ですが、アンティークコインは右肩上がりなことが伺えます。
アンティークコインは分散投資先としてかなり優秀ということがわかります。
アンティークコイン投資で失敗する人の特徴
ここまでアンティークコイン投資について紹介しました。
アンティークコイン投資は非常に魅力的ですが、失敗してしまう人もいます。
それはアンティークコインの情報を把握していなかったり、出所不明のアンティークコインや業者の評価を信じたり、無暗にオークションに参加する人です。
順に詳しく解説します。
- アンティークコインの情報を把握していない
- 出所不明のアンティークコインを購入する
- 業者が勝手につけたグレードを信じる
- オークションに参加する
アンティークコインの情報を把握していない
アンティークコインの情報を把握してないことは、アンティークコイン投資で失敗してしまう決定的な要因と言えるでしょう。
例えば、アンティークコインの相場や歴史的背景、なぜその価格で取引されているかなど、調べてわかることは数多くあります。
そういった情報を把握せずにアンティークコインを購入することは、悪徳業者から見たら都合の良い客でしかありません。
「無知は罪」、これはアンティークコイン投資に限らず、全ての投資に言えます。
出所不明のアンティークコインを購入する
どこで鑑定されたアンティークコインなのか、どこのオークションハウスで出品されたものかなど、出所がわからないアンティークコインはかなり危険です。
なぜなら、偽物の可能性が極めて高いからです。
絵画や彫刻の贋作は有名な話ですが、アンティークコインの世界も例外ではありません。
海外では偽物のアンティークコインを収集し、公開しているものがありますが、日本ではこのようなサイトはありません。
自分で偽物か否かを考える必要がありますが、偽アンティークコインのクオリティも年々上がってきており、プロでも難しくなってきています。
そのため、偽物か否かを見極めるのではなく、偽物の可能性があるものに近づかないことが大切です。
業者が勝手につけたグレードを信じる
アンティークコイン業者が勝手に設けたグレードを信じる必要はありません。
アンティークコインの世界では大手鑑定会社のPCGS社、NGC社の2社のグレードを参考にすることが一般的です。
この2社は国際的に認められている第三者鑑定機関で、「シャルドン・スケール」と呼ばれる70段階評価でアンティークコインの状態を細かく分類します。
これらの基準は公式ホームページで公開されており、数字が大きくなればなるほど状態は良いとされています。
PCGS社、NGC社の評価を隠して、店や業者独自の評価を書いているサイトや専門店はかなり怪しいので購入はやめておきましょう。
オークションに参加する
アンティークコインの知識がないのに、オークションに参加するのはおすすめできません。
なぜなら、人気のないものを購入してしまう可能性があること、吊り上げの被害にあってしまう可能性があるからです。
特に後者が問題です。
例えばフロアオークションのように、大きな会場で行われるようなオークションの場合、会場に資産家がバイヤーを送り込んでいることがあります。
彼らはオークションに参加しながら、出品された物の値段をどんどん上げて入札します。
350万円!
(相場は100万円だけど)
資産家のバイヤー
出てこなくても資産家は別で稼いでいるので痛くも痒くもありません。
初参加の男性
(俺も入札してみよう。)
どうぞどうぞ
(相場100万円なのに400万円で落札、ありがとうございます。)
資産家のバイヤー
結果、相場の4倍から5倍の金額を支払って購入してしまうということがあります。
アンティークコインの知識がない初心者は、オークションに行くことはおすすめできません。
アンティークコイン投資で失敗しないために必要なこと
アンティークコイン投資で失敗してしまう人を紹介しました。
この章ではアンティークコイン投資で失敗しないようにどうすれば良いかを紹介します。
アンティークコイン投資で失敗しないために必要なことは信頼できる業者から情報を収集する、PCGS社やNGC社の認定ディーラーか確認する、ある程度知識をつけてからオークションに参加するの3つです。
- 信頼できる業者から情報を収集する
- PCGS社やNGC社の認定ディーラーか確認する
- ある程度知識をつけてからオークションに参加する
信頼できる業者から情報を収集する
アンティークコイン投資には情報が必要不可欠です。
しかし、アンティークコイン投資を行っている人が少ないため、ネット上の情報で集めるのは限界があります。
そこで信頼できるアンティークコイン専門店を頼り、そこで取引したり、情報を集めることがおすすめです。
アンティークコイン専門店は確実に値上がりするアンティークコインを紹介することはできませんが、過去のデータをもとに人気のアンティークコインの特徴や、値上がりが予想されるアンティークコインを紹介することができます。
おすすめのアンティークコイン専門店はコインパレスとユニバーサルコインです。
コインパレスとユニバーサルコインは以下の記事で紹介しています。
是非ご覧ください。
コインパレスの評判・口コミを徹底解説!アンティークコインの取り扱いは?
PCGS社やNGC社の認定ディーラーか確認する
鑑定会社のPCGS社やNGC社の認定ディーラーか確認することも重要です。
PCGS社やNGC社の認定ディーラーになるにはコインディーラーとしての5年以上経験、一定金額以上の在庫、3人以上の認定ディーラーの推薦、安定した経営状況など、厳しい基準を満たす必要があります。
認定ディーラーになっているアンティークコイン専門店はアンティークコインのプロが在籍しており、多くの人々から支持されていることを証明しています。
先ほど紹介したコインパレス、ユニバーサルコインも認定ディーラーに任命されています。
ある程度知識をつけてからオークションに参加する
先ほど、オークションに参加するのはおすすめできないと言いました。
それは知識がない人が参加すると、相場よりも高いお金でアンティークコインを落札してしまう可能性があるからです。
しかし、知識を身に着けてからオークションに参加することは良いことです。
相場よりも高いお金で落札することを避けることができるので、損失を抑えることができ、オークションの魅力の1つである相場よりも安いお金でアンティークコインを手に入れることができるようになるからです。
また、参加者同士で情報を共有したり、良いことは多いです。
アンティークコイン投資まとめ
いかがでしたか。
この記事ではアンティークコイン投資に失敗する原因を紹介しました。
これからアンティークコイン投資に挑戦しようとしている人はこれらに気を付けて、アンティークコイン投資をしましょう。
それではまとめます。
- アンティークコインの情報を把握していない
- 出所不明のアンティークコインを購入する
- 業者が勝手につけたグレードを信じる
- オークションに参加する